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ベト株ニュース - 市場概況

  
  

必要な株価調整と取引方法の変更 完全無料ニュース

[2007/04/08 11:33 JST更新]

 ホーチミン証券取引所のチャン・ダック・シン所長は、不自然に長く続いた熱狂の後で、現在の株式市場は調整局面を迎えているとの認識を示した。

問)株式市場が下落相場となっています。どのようにご覧になっていますか?

所長)これまで株価の上昇が急激過ぎましたから、株式市場の相場が一度立ち止まって調整局面を迎えるということは必要なことです。現在はその調整がやっと始まったところで、今後も市場関係者が予測しているようにまだ続くと考えています。2007年の年始からこれまで、特に理由もなく株価が上昇してきたわけですから、今のような変動を見せても理由を探すのは意味がありません。おかしかったことはむしろ、株を買えば誰でも利益が上がる、といたことだったわけです。ベトナムの株式市場がうまくいっていないと考えているわけではありませんが、まだ十分ではないと思っています。

 株価が高すぎて購入力が萎えている、これが現在の市場で起こっていることだと思います。高く買ってしまった投資家たちは、損が出ることを恐れて売らなくなっています。株価が戻ってくるのを待ってから売ろうと考えているからでしょう。依然株への需要は非常に大きいのだとは思いますが、投資家は値踏みをしているのです。正確にいうと、新株発行やIPO(新規株式公開)を待って、納得のいく株価で購入しよう考えているということでしょう。
 
 大きな総公社などが上場を果たせば、株式市場はもっと安定したものになるでしょう。VN指数が1,000ポイントというのは高いとは思いませんが、今の株価はとても高いと感じています。

問)現在投資家の中には、まもなくIPOを行う会社(株式会社化される前の会社形態)で長年働き、発行される株式の引受権を持っているような社員から、その引受権を購入するという取引を行っているようですが、どうご覧になりますか?

所長)これは全くもってリスクが大きい取引ですから、手を出すべきではないといえるでしょう。全てを失ってしまうことにもなります。たとえばその社員の人が会社を辞めてしまったらどうなりますか?

問)最近では、国内投資家がもはや海外投資家の動向を後追いするということがなくなり、独自の視点で売買を始めているという意見があります。どのようにお感じになっていますか?

所長)海外投資家、或いは投資ファンドがことあるごとに私に言っていたのは、もし国内投資家が海外投資家の動向を追いかけるだけの売買を続けるなら、余りにリスクが大きいので、市場から引き上げることになるかもしれない、ということでした。私の知るところでは、現在彼らはポートフォリオをどれも再構成していて、ブルーチップ銘柄だけを保有して、残りの株は全て売却してしまう、ということでした。すでにそうしてしまった投資ファンドもあると聞きます。

 4月30日の祝日を迎えるにあたって、株式市場は6日間の休場となります。このあたりで、市場の熱も冷めるのではないかと思っています。以前のように中小型株が連日ストップ高するようなことにはならないでしょう。

問)ホーチミン証券取引所では取引方法が変更になります。現在とはどのような違いがあるのでしょうか?

所長)新しい取引では、時間を決めて取引する板寄方式を2回、その2回の間に連続取引方式であるザラ場方式を採用することになります。現在では午前を3節に分けて、どの節も板寄方式で行っています。5月7日からは、午前8時30分~9時が寄付き株価を決定するための板寄取引、9時~10時までが連続取引、10時~10時30分までが大引け株価を決定するための板寄取引という流れです。

 既にホーチミン証券取引所では、連続取引についての技術的な面での準備を終えており、証券会社への指導にあたっているところです。また年末までには電子取引の導入も検討しています。そうなれば、投資家のオンライン取引も可能になってくるでしょう。


  
  
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