ベトナム金融投資家協会(VAFI)は16日、新規参入する投資家にとって利があり安全である株式市場にしていくための提言を株式市場管理機関に対して行った。3つの問題、証券教育と取引単位について、また口座開設制限に関して焦点が当てられている。
証券教育に関しては、新規参入した投資家の中には、株式市場の基本的な専門用語を理解していないことも多く見られるため、まず株式市場について見識を得るためにテレビを通じた普及番組を作成するというもの。これは証券委員会の政治的な使命でもあるとVAFIは提言している。
また、2007年5月7日から取引単位を現在の10株から100株へ移行することが予定されているが(ホーチミン市場)、これも証券取引所の発展という点からするとふさわしい対処であるとはいえないと言及。100株単位となれば、1回の取引でも300万ドンから6,000万ドン(2万2,500円~約45万円)の投資資金が必要となる。これでは資金が1億ドン(約75万円)以下の個人投資家がバランスの取れた良いポートフォリオを構築していくことが難しくなる。多様なポートフォリオを組めない投資家は、結果リスクの高い投資をすることになると予想される。
最後の提言は、取引口座開設の制限に向けられている。現在投資家は1名について1つの口座開設しか認められていない。しかし一度開いた口座を閉じて別の証券会社で口座を開設することは投資家にとっては実際簡単なことではない。またどの証券会社のサービスがよいのかなど正しく評価するには取引経験が不可欠となり、新規参入者にとっては難しいが、複数の口座開設ができることで、このような不利益から投資家を守ることができると指摘した。