オーストラリア政府は、ベトナムの電気自動車(EV)およびEV用インフラ開発を目的に、豪州輸出金融公社(Export Finance Australia=EFA)と豪州気候金融パートナーシップ(Australian Climate Finance Partnership=ACFP)を通じて、地場系コングロマリット(複合企業)ビングループ[VIC]傘下のビンファスト(VinFast)に対し、5000万USD(約70億円)の融資を行う。
これは在ベトナム・オーストラリア大使館が18日に明らかにしたもの。事業スキームによると、今回の融資金は電気バスの製造とEV用充電スタンドの設置などに充当される。
同事業について、アンドリュー・ゴレジノフスキー(Andrew Goledzinowski)大使は、「両国に戦略的利益をもたらす形で、双方が効果的に協力している」と評価し、「オーストラリア政府は、ベトナムがカーボンニュートラルを達成するためのエネルギー転換を支援していく」と述べた。
ビンファストはこれに先立つ今年7月、ガソリン車の製造を停止し、EV生産に完全シフトした。同社はEV事業を加速させており、2022年末までに全国63省・市に充電ポート15万台を設置する計画。
なお、ビンファストは2026年までに、全世界で年間75万台のEV車を販売することを目標に掲げており、今後5~6年で国内外市場にEV車100万台を引き渡すことを目指している。