食用油メーカー大手でアイスクリーム生産にも強みを持つ食品会社キドグループ[KDC](Kido Group)は、老舗のバインバオ(饅頭=マントウ)ブランド「トファット(Tho Phat)」を展開するトファット食品加工(Tho Phat Food Processing、ホーチミン市)を買収する計画を明らかにした。
KDCはまず、トファット株25.0%を取得する。その後は保有率を51.0~70.0%に引き上げて子会社化する。取引額は明らかにされていない。
なお、トファットの2023年3月時点の資本金は780億VND(約4億5000万円)。饅頭ブランド「トファット」は1987年から36年間にわたり市場に出回っており、特にホーチミン市では認知度が極めて高い。
トファットはホーチミン市のビンチャイン郡とニャーベー郡に工場2か所を展開し、500人以上の労働者を擁している。
同社は饅頭だけでなく、バインゾー(ひき肉やエビの餡が入った蒸し餅)、ソイ(おこわ)、ディムサム(蒸し餃子、ワンタン、焼売などの点心)など多岐にわたる伝統的な軽食を生産している。ベトナム全土の多くのスーパーマーケットやコンビニエンスストアなど4000店舗の販売網を確保し、毎年市場に約1万tの各種製品を供給している。