地場系コングロマリット(複合企業)ビングループ[VIC](Vingroup)傘下のビンファスト(VinFast)は、昨年11月末に、米国向けに初めて輸出した自社製EV「VF 8」999台の全てをリコールする方向で準備を進めている。
今回のリコールは、米国運輸省道路交通安全局(NHTSA)からの警告を受けて決まったもの。NHTSAによると、「VF 8」には、情報を表示する車載ディスプレーのソフトウェアに不具合があり、衝突の危険性がある。米国に輸入された999台のうち、700台余りは、まだ購入者や代理店に引き渡されていない状態だという。
ビンファストは、この不具合による事故の報告は受けていないとしながらも、安全確保のためにリコールの実施を決めたと発表した。不具合が見つかったソフトウェアの修正プログラムは25日にリリースされ、車両オーナーには29日までに通知レターが届く見通し。
なお、ビンファストは今年2月、国内向けに販売した「VF 8」の一部モデルにフロントブレーキの不具合があったとして、2781台をリコールしている。