英系不動産サービス大手のナイト・フランク(Knight Frank)が発表した2022年1~3月期におけるホーチミン市の賃貸オフィス市場レポートによると、同市のオフィス入居率は新型コロナ流行以前に戻り、賃貸料は小幅ながら上昇した。
Aクラスの賃貸料は前年同期比+0.2%、前期比では+0.56%上昇した。Aクラスの賃料が上昇している理由は、主に供給不足によるものだ。
AクラスとBクラスの空室率は僅か10%。供給不足の状況は2023年まで続くとみられ、賃料は+15%~20%上昇すると予想されている。
現在、市全域におけるAクラスの1m2当たり平均賃貸料は55.31USD(約6800円)。このうち、中心部にあるオフィスの1m2当たり賃貸料は62.54USD(約7600円)と最も高くなっており、サイゴンサウス地区の32.78USD(約4000円)を5割弱も上回っている。
Bクラスの市全域における1m2当たり平均賃貸料は34.03USD(約4150円)。このうち、中心部は43.37USD(約5300円)、郊外は33.84USD(約4100円)だった。
2024年以降は、AクラスとB クラスのオフィス面積約38万8350m2が同市の市場に新たに供給される見通し。また、2025年にはAクラスのオフィス面積約35万1480m2の新規供給が見込まれる。