2030年までの電力開発プロジェクトの建設投資に必要な合計額は1130億~1350億USD(約15兆7000億~18兆8000億円)と推定され、このうち約88%が発電所開発に、残りが送電網開発に充当される見通しだ。
これは、2050年までを視野に入れた2021~2030年の国家電力開発計画を実施するための行動計画の中で商工省が政府に報告したもの。
商工省によると、2030年までの期間にベトナムは毎年、電力開発プロジェクトに113億~135億USD(約1兆5700億~1兆8800億円)を投じる必要があると推定される。
中でも、クアンチャック(北中部地方クアンビン省)~フォーノイ(北部紅河デルタ地方フンイエン省)間の送電線敷設案件は重点案件として扱われ、早急な整備が必要だ。この送電線は全長514kmで、投資総額は約23兆VND(約1350億円)の見込み。
ファム・ミン・チン首相はこれに先立つ7月、ベトナム電力グループ(EVN)に対し、同案件を早急に実施し、当初計画から1年前倒しの2024年6月に運用を開始するよう指導した。
なお、同案件が完成すれば、南北間の送電能力が倍増し、部分的な電力不足の解決につながるものと期待される。