会計・税務・人事・アドバイザリーサービスを手掛けるアクレイム・ベトナム(Acclime Vietnam)およびデシジョンラボ(Decision Lab)が発表した最新レポートによると、活気ある経済や中間層の増加、政策面での強力な支援、スマートフォン所有比率の増加により、ベトナムのフィンテック市場は大きく成長すると見込まれている。
一方、グローバルフィンテック会社のロボキャッシュ・グループ(Robocash Group)によると、ベトナムのフィンテック市場は東南アジアでシンガポールに次いで2番目に高い成長率を示しており、2024年には180億USD(約2兆6300億円)の規模に達すると予測されている。
現在、ベトナムのフィンテックスタートアップのほとんどがeウォレット(電子財布)と決済手段の開発に注力している。電子商取引(eコマース=EC)とデジタル決済が急速に成長していることが背景にある。
世界銀行(WB)の統計によると、ベトナムの人口の44%が銀行サービスを利用していない。一方、ベトナム国家銀行(中央銀行)によると、農村部や遠隔地での取引の90%以上が現金で支払われている。これにより、フィンテック市場の開発余地は依然として大きいと見られている。