ベトナムの大手国営会社25社の1社であるバオベト保険のIPOに参加登録した投資家の2万368人で、入札しなかった人はいなかった。31日の朝にはシールを貼られた入札箱30箱がハノイ証券取引所で並んでいた。
しかし、びっくりしたことは、入札票の入力を開始してから1時間後でも最高入札価格がたった8万1,000ドン/株しかなく、最低入札価格は3万500ドン/株でちょうど最低公募価格と同じであった。その時点までの入札株式数が最も多い価格は5万5,000ドン/株、5万ドン/株と4万6,000ドン/株であった。
もう1時間半が経った後(午前11時)に、最高入札価格は12万7,000ドン/株に上がったが、入札株式数は3,500株にしかならなかった。この時点までの入札株式数が最も多い価格は4万3,000ドン/株~5万8,000ドン/株へと変動した。開札入力の初日(31日)に開けられる入札箱は、バオベト証券会社から持って来られたものだ。明日からは残りの競売代理店12社から回収した入札箱が順次開けられることになる。多くの投資家はこれまでの平均入札株価(5万ドン~5万5,000ドン)の近くで入札したので、喜んでいるが、10万ドン/株を超える価格で入札した投資家は心配しているという。
ハノイ証券取引所の副社長であるグェン・ブー・クアン・チュン氏は毎日最大5,000票しか入力できないので、競売結果が出るのは6月6日の午後になるだろうと語った。
参加する投資家の人数が多かったが、それでも証券取引所で人を押し分けて進み、呼吸しづらいほど混む、といった光景がなかったことが、今回の競売の特別なところだ。理由はハノイ証券取引所が4月から2段階競売方法を採用しているためだ。それにより、投資家は競売代理店として参加していた証券会社で入札票を提出し、また証券取引所はその入札票を入力し結果を確定するだけとなった。
バオベト保険のIPOは、参加した投資家の人数が最も多いという記録だけでなく、競売代理店として参加する証券会社の数も最も多い(13社)という記録も生まれた。競売手数料8,000万ドンはこの13社で分けられるが、競売手数料が証券会社の目的ではないだろう。いくつかの証券会社の説明によると、競売代理店として参加する最も大きな目的は、多くの投資家に知られ、同時に専門分野としての社員の業務処理能力を鍛えるチャンスを得ることができるということらしい。競売代理店として参加している最中に、ほとんどの証券会社は投資家に情報を供給したり、説明を行ったり、入札票をもらったりするために、1日に14時間も働かなければならなかったという。