[マクロ経済]
ベトナムの22年GDP成長率+5.5~6.0%の見通し、アジア開銀とBIDVの共同報告
[2022/05/27 08:01 JST更新]
アジア開発銀行(ADB)とベトナム投資開発銀行[BID](BIDV)は25日、共同でセミナーを開催し、調査報告「2021年のベトナムの金融市場と2022年の展望」を発表した。
報告によると、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響が緩和され、2021年10~12月からニューノーマル(新常態)に移行し始めたことで同期の国内総生産(GDP)成長率は同年7~9月の▲6.02%から+5.22%へと大きく回復した。同年通年のGDP成長率は+2.58%とプラス成長を確保し、インフレ率は+1.84%の低い水準に抑えられた。
2022年に入り、世界経済は回復に向かっているが、2月にロシアがウクライナ侵攻を開始した。新型コロナの影響に加え、ロシアに対する経済制裁が行われていることを受け、石油製品価格がうなぎ上りに上昇し、サプライチェーンの混乱が続いているため、世界のインフレ率は2021年の+3.8%から2022年に+6.0%へと大きく上昇するものと見込まれる。
こうした中、各国政府はインフレリスクに対応するために金利を引き上げるなどして金融政策を引き締める動きが見られるが、これは回復を鈍化させる恐れがある。
ベトナム経済について、政府の経済回復策が功を奏するとの予想から2022年におけるベースラインシナリオでのGDP成長率は前年の+2.58%から+5.5~6.0%へと大きく回復し、2023年にはさらに上昇する見込み。
なお、ベトナムのインフレ率は2022年に+3.8~4.2%と大幅に上昇し、2023年には+4.0%台の高水準を維持すると予測されている。
[The Saigon Times 15:37 25/05/2022 / Bnews 10:07 25/05/202]
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