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[マクロ経済]
ベトナムの4~6月GDP成長率予想+1.5%に減速、スタンチャート銀
[2023/06/27 18:06 JST更新]
英スタンダードチャータード銀行(Standard Chartered Bank)はこのほど発表したベトナムのマクロ経済に関する最新レポートの中で、2023年4~6月におけるベトナムの国内総生産(GDP)成長率が前期の+3.3%から+1.5%に減速すると予想した。
今回の減速予想は2023年通年におけるベトナムのGDP成長率予想に悪影響を及ぼす可能性がある。ただし同行は、7~12月はGDP成長率が回復すると予想している。
同行によると、6月のマクロ経済は若干の改善が見込まれるが、貿易活動は低迷が続いているため、改善度は低い。特に最近は、電力不足による停電が経済活動に打撃を与えている。
6月の輸出額は前年同月比▲5.2%減、輸入額は同▲17.0%減少するが、同月の鉱工業生産指数(IIP)の伸び率は前年同月比+1.2%増加する見通し。また、同月の貿易収支は前月の22億USD(約3150億円)から41億USD(約5900億円)へと増加し、小売売上高も前年同月比+12.2%増加すると見込まれている。インフレ率は前年同月比▲2.2%低下する見通し。
このほか、計画投資省海外投資局(FIA)が発表した海外直接投資(FDI)に関するデータによると、2023年1~5月期のFDI認可額(推定値)は前年同期比▲7.3%減の108億5630万USD(約1兆5500億円)だった。同期の実行額(推定値)は同▲0.8%減の76億5000万USD(約1兆1000億円)に減少した。
こうした流れを背景に、同行はベトナム国家銀行(中央銀行)が7~9月中に基準貸付利率(リファイナンスレート)を▲0.5%引き下げて、コロナ禍と同水準の年4.0%とする可能性があると予想している。この基準貸付利率は2025年末まで据え置かれる見込みだ。
[VietnamPlus 17:33 23/06/2023]
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