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CONTENTS
 
01. 鉄鋼各社の上半期利益、ホアファット鉄鋼が断トツ
02. 週間☆アクセス数上位ランキング！
     特集（2014年09月01日～2014年09月07日）  
03. 噂のうわさ話
   　フンブオン水産[HVG]
04. サイゴン・街角風景　　
  　「クイニョン」

  競争激化により殆どの鉄鋼会社が困難な状況に追い込まれている中、
ホアファット鉄鋼グループ[HPG]（Hoa Phat Group）は、
紅河デルタ地方ハイズオン省にある大規模且つ一環生産体制を
持つ鉄鋼コンプレックスの展開により優位に立っており、
同業他社に比べ大きな利益を得ている。

  建設用鋼材における市場シェアを見ると、HPGは上半期販売量が
前年同期より+38％増加したことからシェアも18％へと拡大し、
ポミナ鉄鋼[POM]（Pomina Steel）を抜いてトップに立った。
HPGは9月中に同鉄鋼コンプレックス案件の第3期（年産力75万t）
展開に向け3兆VND(約149億円)を投資する予定で、
完成すれば鉄鋼の年産能力が合計200万tまで拡大する見通しだ。

  HPGの上半期連結売上高は前年同期比+60ることが％増の
13兆2000億VND(約660億円)で、このうち鉄鋼事業による売上高が
9兆6000億VND(約480億円)で、72.7％を占めた。同社の鉄鋼事業による
売上高は、べトナム鉄鋼総公社（VNスチール＝VNSteel）の
売上高11兆7500億VND(約580億円)を下回るものの、大手他社に比べて
かなり高い水準だ。大手各社の売上高は、
◇ホアセン鉄鋼グループ[HSG]（Hoasen Group）：7兆7000億VND(約380億円)、
◇POM：5兆4000億VND(約270億円)、◇SMC投資貿易[SMC]
（Smc Investment - Trading）：5兆3600億VND(約267億円)などとなっている。

 

  鉄鋼各社の上半期税引前利益を比較すると、HPGが突出している。
HPGの上半期税引前利益は、2番手のHSGのおよそ5倍に当たる
1兆2510億VND(約62億円)に上った。一方、HSGの上半期売上高は
前年同期比+30％増加したが、税引前利益は2280億VND(約11億3000万円)へと半減している。
 



  VNスチールの税引前利益は、1010億VND(約5億円)に達したが、
合弁・提携会社による利益が中心となっており、子会社は業績不振だった。
VNスチール子会社の税引前利益は、◇タイグエン鉄鋼[TIS]
（Thai Nguyen Iron And Steel）：▲1億VND(約▲49万円)の赤字、
◇ビエンホア鉄鋼[VCA]（Bien Hoa Steel）：10億VND(約500万円)、
◇トゥドゥック鉄鋼[TDS]（Thu Duc Steel）：10億VND(約500万円)、
◇ニャーべー鉄鋼会社：10億VND(約500万円)、
◇中部金属[KMT]（Central Vietnam Metal）：10億VND(約500万円)となっている。

  POMは、上半期売上総利益が低調で、金融活動費用が高水準にあるため、
税引前利益が▲100億VND(約▲5000万円)の赤字となった。
なお、昨年通期も▲2200億VND(約▲11億円)の赤字に陥っている。
同社の上半期における建設用鋼材市場シェアは15.9％となっている。
 
 

  HPG株価は好業績を受け、年初から8月28日までに+75％上昇しており、
時価総額は29兆4000億VND(約1460億円)となった。そのほか時価総額が
1兆VND(約50億円)を上回っているのは、◇HSG：4兆3000億VND(約214億円)、
◇POM：2兆2000億VND(約110億円)の2社となっている。

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このコーナーでは、前週のベトナム株情報（www.viet-kabu.com）の
アクセス数の多かった記事を紹介いたします。

1 位 ビングループ、建設会社設立へ―資本金1000億VND
[2014/09/03 15:21 JST更新]
http://www.viet-kabu.com/news/hochiminh/140903021140.html

  ビングループ[VIC](Vingroup)は28日、土木工事分野で
活動する子会社を新たに設立する計画を発表した。

  子会社の名称は第3ビンコム建設（Vincom 3 Construction）。
資本金は1000億VND(約4億9000万円)で、このうち 940億VND(約4億6000万円)を
自己資金で賄う。なお、VICは7月にも、第2ビンコム建設（Vincom 2 Construction）の
設立に向け、同じく資本金の94％にあたる940億VND(約4億6000万円)を出資している。

  現在、VIC 傘下の子会社数はおよそ50社で、そのほか関連会社6社がある。
同社は全国で大規模不動産案件を展開しているが、このうちハノイ市の
ロイヤルシティマンション・商業センター複合施設案件（第１期）や
タイムズシティ複合施設案件が完成した。また、南中部沿岸地方ビンディン省、
メコンデルタ地方キエンザン省フーコック島などで大規模商業施設やリゾート案件を着工している。

  なお、VICはハノイ市及びホーチミン市で進行中の不動産案件買収も進めており、
同社の新規案件と合わせると、今後両市における建設需要が高まっていくと見込まれている。

2 位 FPTリテール、アップル専門店「Fスタジオ」5か所目オープン
[2014/09/04 15:07 JST更新]
http://www.viet-kabu.com/news/hochiminh/140904123942.html

  FPT情報通信[FPT](FPT Holdings)の子会社FPTリテール(FPT Retail)は30日、
ハノイ市タインスアン区ロイヤルシティ都市区の高級ショッピングセンター
「ビンコム・メガモール」内に、アップル製品専門店「Fスタジオ」をオープンした。

  「Fスタジオ」は、アップルが定める最高のリテール基準APR2.0
(アップル・プレミアム・リセラー2.0)を満たしている。今年4月にホーチミン市1区にある
高級ショッピングセンター「ユニオン・スクエア」(旧称：ビンコムA)内に1店舗目を開業した。

  なお、同社は「Fスタジオ」をホーチミン市で3店舗、ハノイ市で今回の開業含め2店舗展開している。

3 位 ビングループ、ハノイ・スターボウル運営会社買収へ
[2014/09/05 19:16 JST更新]
http://www.viet-kabu.com/news/hochiminh/140905060855.html

ビングループ[VIC]（Vingroup）の発表した上半期財務諸表によると、
同社傘下のビンコムリテール有限会社（Vincom Retail）が6月、
ハノイ文化スポーツ娯楽センター株式会社の全株式を取得する契約を
締結していたことが明らかになった。但し、契約額は発表されていない。

  ハノイ文化スポーツ娯楽センターは、ハノイ市ドンダ区ファムゴックタック通りにある
ボーリング場・商業施設「ハノイ・スターボウル」を運営しており、
同施設1階にはオーシャンインベストメントグループ[OGC]（OCEAN GROUP）が
運営するスーパーマーケット「オーシャン・マート・スターボウル」が入居している。

  情報筋によると、VICは今年から来年まで、ショッピングセンター4か所を
新規開業する計画があり、好立地の「ハノイ・スターボウル」は
ショッピングセンター展開に適した場所だとされている。
VICは現在、ハノイ市でショッピングセンター4か所、ホーチミン市で
1か所を運営。5店舗を合わせた床面積は43万2000m2に上る。

(2014年09月10日 発行ベトナム株通信 第2350号)
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■■■フンブオン水産[HVG]■■■

  2012年末にサオタ食品[FMC]が、1株当たり1万VND(約49.8円)を
下回らない発行価格で第三者割当による500万株の新株発行を発表。
その4か月後、フンブオン水産[HVG]は、1株1万0500VND(約52.2円)で
FMC株500万株購入に向け525億VND(約2億6000万円)を投じた。
但し、同時点におけるFMC株価は1株9400VND(約46.8円)だったため、
HVGが購入に充てた投資額は、同時点の株価に基づく
算出額に比べて+55億VND(約2740万円)割高だった。

しかし、現在のFMC株価は、HVGがFMC株を取得した時点の
株価を大きく上回っているため、HVGは
FMC株保有により多額の利益を得ると投資家から期待されている。

2012年はエビの早期死亡症候群（EMS）によろ原料供給量が減少したため、
多くのエビ加工業者が原料エビの不足やパートナーからの発注取消に
苦労していたが、FMCは原料を備蓄していたこと、発注取消に対して
早急に対策を講じたことにより、良好な業績をあげている。
また、2013年の売上高は前年比+40％増の2兆1840億VND
(約109億円)で、このうちの多くが輸出による売上高だった。
税引後利益は前年比5.4倍の327億VND(約1億6300万円)、
1株利益（EPS）は同3.6倍の3031VND(約15円)だった。

FPT証券（FPTS）によると、今後7年間におけるFMCの生産量伸び率は年平均+7.7％、
売上高伸び率は年平均+6.7％で、2020年には全国のエビ輸出市場においてシェア4％を
占める見通しだ。同社の各加工工場は現在、最大生産能力の66％で稼動しているため、
今後7年間に新たな工場建設へ投資することはないが、稼働率を最大化するほか、
製品の外観向上に向けて包装製造設備の革新に注力する方針だ。

ベトナム水産輸出加工協会（VASEP）によると、今年年初5か月におけるFMCの
エビ輸出額は4830万USD(約51億円)で、全国のエビ輸出業者中7位だった。
1位はMPCの1億7760万USD(約188億円)だった。

FMCが第2四半期の税引後利益が前年同期比4.4倍の189億VND(約9400万円)
だったと発表してから、FMC株価は上昇が続いており、7月14日の
1株1万6700VND(約83円)から8月15日に2万3100VND(約115円)へ、
8月29日には2万6000VND(約130円)まで上昇し、過去6年の最高値となった。

更に、HVGが保有するFMC株500万株を売却した場合、
775億VND(約3億8600万円)に上る売却益を得る計算となる。
 

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