株式会社東北銀行(岩手県盛岡市)は31日、ベトナムの国営商銀大手ベトコムバンク[VCB]との間で、業務協力協定を締結した。東北銀行が海外の金融機関と業務協力協定を締結するのは今回が初めて。
今後は、既にベトナムへ進出している、あるいは新たに進出を検討している顧客、また貿易ファイナンスや海外送金などクロスボーダー取引を検討する顧客に対し、きめ細かい金融・情報サービスを提供していく方針。一方、東北地方との経済取引、投資を検討するベトナムの企業に対しては、VCBを介して東北銀行 が支援を行う。
近年、ベトナムはチャイナプラスワンの有力なシフト先として注目を集めており、戦略的パートナーシップ国である日本との強い結びつきや、人材の質の高さ、地域的優位性などから産業拠点として多くの日系企業が進出している。また、ベトナムは高い経済成長率に加え、約9000万人の人口(平均年齢20代後半)を有する有望市場でもある。
東北銀行は今年9月、「東北銀行ベトナム視察ミッション」を実施。成長を続けるベトナムの現場を視察し、現在は海外ビジネス支援に関わる情報提供を行っ ているところ。同行は、今回の業務提携を機に、両行が保有する地域情報を有効に活用し、顧客に多様な金融サービスを提供していく方針。