世界銀行(WB)はベトナムのマクロ経済に関する最新レポートの中で、ベトナムの2021年の国内総生産(GDP)成長率が+4.8%となり、昨年末の予想値を2%pt下回ると予想している。4月末からベトナム国内で新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の第4波が広がっていることが背景にある。
ただし、2022年以降にベトナムのGDP成長率は新型コロナ前の+6.5~7.0%に向かって徐々に回復する見込みだ。
WBによると、ベトナムの見通しは依然として明るいものの、当局は財政的・社会的リスクに対処する必要がある。新型コロナの第4波が早期に収束しなかった場合、ベトナムの財政状況は急速に悪化する可能性がある。
WBは新型コロナの影響を受けた企業や個人の支援に向けた社会保障プログラムを強化することや、銀行業界の不良債権処理案や脆弱な銀行の構造改革案を作成することなどを提案した。