英国のシンクタンクであるオックスフォード・エコノミックス(Oxford Economics)とイングランド及びウェールズ勅許会計士協会(ICAEW)が先般発表した報告によると、2022年におけるベトナムの国内総生産(GDP)成長率は+6.5%と予想される。
東南アジアの経済回復は、新型コロナの変異種であるデルタ株の影響により各国でまちまちだが、シンガポール、インドネシア、マレーシア、フィリピン、ベトナムのGDPはいずれも2021年に著しく回復。GDP成長率が2.0%を下回ったのは、観光業が依然として移動制限により低迷しているタイのみとなっている。
<東南アジア諸国連合6大国(ASEAN-6)の21年GDP成長率と22・23年のGDP成長率予想>
東南アジアは域外からの多くのネガティブな影響に直面しているため、同地域の景気回復の見通しは不透明だが、2022年における域内全体のGDPの平均成長率は+5.8%となり、このうちベトナムのGDP成長率は平均を上回る+6.5%の高水準となる見通し。
なお、経済回復策が効果を発揮すれば、ベトナムの2023年におけるGDP成長率はさらに+8.3%に加速し、6か国で最も高い水準になると予想される。