ベトナム空港社[ACV](Airports Corporation Of Vietnam)は、ホーチミン市タンソンニャット国際空港の第3旅客ターミナル(T3)・第12パッケージ(T3建設・設備設置)の請負業者を選定したと発表した。
選定されたのは、◇国防省・第319総公社(319 Corp)、◇国防省・チュオンソン総公社(Group 559)、◇リコンズ建設投資(リコンズ=Ricons)、◇ハノイ建設[HAN](Hanoi Construction Corporation)など6社から成る共同企業体。
契約額は9兆0340億VND(約550億円)。ACVは8月末までに契約を締結し、すぐにも事業に着手する方針。契約履行期間は、ACVが建設用地を共同企業体に引き渡した日からの600日間。
T3プロジェクトは、旅客ターミナルや立体駐車場、T3前高架橋などの項目から成る。旅客ターミナルは地下1階・地上3階建てで、延床面積は11万2500m2。投資総額は10兆9900億VND(約670億円)。このうち70%はACVの自己資本、30%は借入金で賄う。
なお、T3の年間旅客処理能力は2000万人。事業がスケジュール通り進めば、T3は国内線専用の旅客ターミナルとして2025年に開業する見通し。これに併せてT3に接続する道路拡張案件も同時に実施される。
既存の国内線旅客ターミナルは度重なる改修と拡張を経て、年間旅客処理能力は1500万人となっているが、年間取扱旅客数はその1.7倍に当たる2600万人以上に達している。T3の完成により、同空港の過密状態だけでなく、周辺の交通渋滞の緩和にもつながるものと期待されている。