ベトナム食糧協会(VFA)によると、現時点におけるベトナム産コメの1t当たり輸出価格は、◇砕米率5%:396USD(約5万6000円)、◇砕米率25%:368USD(約5万2200円)、◇砕米率100%:317USD(約4万5000円)となっている。
砕米率5%の輸出価格はタイとインドを上回り、世界で最も高い水準となったが、砕米率25%と砕米率100%の価格は、依然としてタイよりも低い水準にある。
VFAのドー・ハー・ナム会長は、ベトナム産コメの価格が上昇した要因として、供給過剰に陥っていないことや伝統的な取引先による安定需要を挙げた。ただし、米国や日本など高品質のコメを好む市場は品質基準が非常に厳しく、現時点では需要に十分応えられていないという。
2025年3月のコメ輸出量は前月比+54.8%増の108万t、輸出額は同+48.0%増の5億3050万USD(約753億円)だった。1~3月期では、輸出量が230万t、輸出額が約12億1000万USD(約1720億円)に達した。
ベトナムにとって同期最大のコメ輸出先はフィリピン(輸出量約98万6000t)で、輸出量全体の42.7%を占めた。以下、2位コートジボワール(同29万3000t)、3位中国(同23万2000t)と続いた。