通信・IT分野最大手FPT情報通信[FPT](FPT Holdings)傘下のFPTソフトウェア(FPT Software)グローバルオートモーティブ事業本部(FGA)は、早ければ10月にも「Made in Vietnam」の自動運転車を披露する見通しだ。
同社は現在、自動車の車体を購入し一部の性能を搭載しているところで、10月にハノイ市のホアラックハイテクパークにある会社敷地内で試験的に走行させる計画だ。
自動運転にはレベル1~5の区分があり、同社では2020年を目処に地域の制限なく運転手なしで走ることができるレベル5の自動運転車の開発を目指す。同社が開発中のシステムの正確性は現時点で90%だが、95%以上で安全性が確保されているとみなされる。
同社のディン・ドゥック・ヒエップ社長は、自動車業界はこれから機械産業からIT産業へ次第に移り変わるとしている。機械システムや内燃エンジンには変わりはないが、市場の新型自動車の90%がソフトウェアによる新性能を搭載しているという。
このことから、FPTグループや米グーグル(Google)、米ウーバー(Uber)、米アップル(Apple)など自動車産業で実績のない企業も自動運転車市場への参入において大きな可能性を秘めている。
FGAは、自動車分野のソリューション研究開発に特化したFPTソフトウェアのユニットとして2016年に設立された。従業員数は1000人で、現在は日本や韓国、欧州、米国などのクライアントと150のプロジェクトを進めており、2020年までに売上額2億USD(約220億円)、従業員数8000人への拡大を計画している。