従来型タクシー大手のビナサンタクシー[VNS](Vinasun)は、2020年1-3月期の売上高が前年同期比▲31%減の3650億VND(約16億7000万円)、税引後利益は前年同期の320億VND(約1億4700万円)の黒字から▲168億VND(約▲7700万円)近くの赤字に転落した。同社が四半期赤字を計上するのは創業以来初めて。
赤字となった原因としては、グラブ(Grab)などの配車アプリ運営企業との熾烈な競争に加え、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策でタクシーを含む公共交通機関の運行が4月1日から一時停止していることが挙げられる。
グラブがベトナム市場に参入する以前、VNSは年平均で売上高4兆VND(約183億円)、利益3000億VND(約13億8000万円)をあげていた。しかし、直近3年間は配車アプリの勢いに押されて従来型タクシー会社が苦戦を強いられており、これは従来型タクシー大手VNSも例外ではない。