畜産飼料、食品・飲料、鉱山採掘、金融事業を手掛けるマサングループ[MSN](Masan Group)は、グループ傘下のスーパーマーケット「ビンマート(VinMart)」とコンビニエンスストア「ビンマート・プラス(VinMart+)」をそれぞれ「ウィンマート(WinMart)」と「ウィンマート・プラス(WinMart+)」に改称する。各店舗には、MSNが出資するカフェチェーン大手「フックロン(Phuc Long)」の小型売店も併設する。
ホーチミン市では、既に一部の店舗が「ウィンマート」に改称済み。ブランドのイメージカラーは赤と黄色のままで、看板の頭文字にある「V」を「W」に書き換えるだけというお手軽さ。なお、「ビンマート」と「ビンマート・プラス」の小売チェーンは現在、全国で2200店舗が展開されている。
これに先立ち、MSNは2019年に、地場系コングロマリット(複合企業)ビングループ[VIC](Vingroup)の子会社であるビンコマース貿易サービス(ビンコマース=VinCommerce)を買収。今年4月の株主総会でMSNは、このときの買収で取得した「ビンマート」と「ビンマート・プラス」のブランドを近く改称すると発表していた。
改称した「ウィンマート」と「フックロン」の併設については、既にホーチミン市内の4店舗で試験展開している。今後18~24か月で、同様の店舗をホーチミン市とハノイ市に1000店舗展開する予定。
この他、ハノイ市ハイバーチュン区では、「フックロン」だけでなく、テクコムバンク[TCB](Techcombank)のカウンターも併設した最初の「ウィンマート」店舗が誕生した。同店舗では、テクコムバンク・デビットカードで決済した最初の取引の半額を払い戻すサービスを実施している。