地場系コングロマリット(複合企業)ビングループ[VIC](Vingroup)はこのほど、米国のバイオ製薬会社アークトゥルス(Arcturus)との間で、新型コロナウイルスのmRNA(メッセンジャーRNA)ワクチンの製造技術移転契約を締結した。
契約によると、アークトゥルスは自社が開発したワクチン「ARCT-154」の製造の独占ライセンスを、VICの子会社でワクチン生産を手掛けるビンバイオケア(Vinbiocare)に供与する。このワクチンは、デルタ株(インド型)、アルファ株(英国型)、ベータ株(南アフリカ型)、ガンマ株(ブラジル型)などの変異種に対しても有効だ。
このほか、アークトゥルスは開発中のワクチン「ARCT-021」や、今後開発するワクチンの製造ライセンスも供与する。技術移転は8月初めから行われる。
VICは、ハノイ市タックタット郡ホアラックハイテクパーク(HHTP)内で年産能力2億回分の新型コロナウイルスワクチン生産工場の建設に着手しており、2022年初めにワクチン「VBC-COV19-154」を国内に出荷する計画。投資総額は2億USD(約220億円)となる。