輸出入決済業務に強みを持つ中堅民間銀行エクシムバンク[EIB](Eximbank)の一部株主が取締役会に対して、ドー・ハー・フオン新会長の解任を求めた。フオン女史は、6月30日に新会長に就任したばかりだった。
フオン新会長の解任を求めているのは、チャン・ホアン・ニン氏が代表を務める株主グループ。これに先立ち、株主らはフオン女史を任期2020~2025年の取締役会に任命していた。
しかし、ニン氏らは、フオン女史は個人的利益のため、一部株主グループの同意を得ずに6月28日に取締役会を招集し、ルオン・ティ・カム・トゥー前会長を解任して、自身を後任に指名させたと指摘している。
一方、EIBはトゥー前会長の解任およびフオン新会長の任命に関する会議は、法律と同行の定款に従って行われたと強調。
EIBの一連の騒動についてベトナム国家銀行(中央銀行)は、同行に対し7月4日までに報告するよう求めた。
なお、フオン女史は1984年生まれの39歳で、金融・銀行分野で15年以上の職務経験がある。米ジョージ・メイソン大学の会計学部を卒業し、英ウェストミンスター大学で国際金融の修士号を取得。2022年2月に任期2020~2025年のEIB取締役に選任された。フオン女史は、企業財務コンサルティング会社VNインベストパートナーズ(VNInvest Partners)の共同創設者で、英大手会計事務所アーンスト・アンド・ヤング(Ernst & Young)やベトナム国際銀行[VIB](Vietnam International Commercial Bank)などで重役を歴任した。