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　不動産事業を手掛けるサムティ株式会社(大阪府大阪市)は、子会社のサムティ・アジア・インベストメンツ(SAMTY ASIA INVESTMENTS＝SAI)の子会社であるS-ビン・ベトナム・リアルエステート・トレーディング(S-VIN VIETNAM REAL ESTATE TRADING＝S-VIN)を通じて、地場系コングロマリット(複合企業)ビングループ[VIC](Vingroup)傘下の住宅開発最大手ビンホームズ[VHM](Vinhomes)と、ホーチミン市で分譲住宅事業「ザ・スター(THE STAR)」プロジェクトを共同で実施すること、また同プロジェクトに伴い子会社(孫会社)を異動することについて合意した。

　サムティグループは、土地の仕入からマンション、ホテル、オフィスの企画開発、賃貸募集、物件管理、物件の保有及び売却までをグループで完結できる総合不動産企業で、地方大都市圏を中心とした日本全国を事業エリアとしている。また、日本国内だけでなく、海外事業の推進を重点戦略の1つとして掲げ、2019年2月にSAIを設立し、2019年11月よりシンガポールで駐在を開始した。

　2020年12月には、VHMとともに、サムティグループ初の海外事業としてハノイ市の「ビンホームズ・スマートシティ(Vinhomes Smart City)」で「ザ・サクラ(THE SAKURA)」プロジェクトに参画した。

　「ザ・サクラ」プロジェクトの開発と販売は順調に進捗していることから、VHMと協議を重ねた結果、ベトナムでの2号案件として、ホーチミン市における「ザ・スター」プロジェクトに参画することで合意した。

　VHMは、ホーチミン市の「ビンホームズ・グランドパーク(Vinhomes Grand Park)」で、住宅だけでなく、学校や病院、スーパーマーケット、ショッピングモール、オフィスビル、広大な公園なども併設する大規模開発を行っている。敷地面積は約272万m2、棟数は71棟(25～35階建て)、総人口は約8万人に上る。

　「ザ・スター」プロジェクトは、「ビンホームズ・グランドパーク」の最後の開発区画で、エリアのブランドをラグジュアリー仕様の「ザ・ビバリー(THE BEVERLY)」としている。

　サムティグループは、「ビンホームズ・グランドパーク」の開発区域内で、4棟(32～34階建て、住宅1954戸・ショップ56戸)の分譲住宅事業を行う。敷地面積は2万3098m2、延床面積は18万3578.3m2。販売開始は2024年7月、竣工・引き渡しは2026年初旬の予定。プロジェクトの事業期間は約3年で、総事業費は約447億円を見込んでいる。

　サムティは、2020年11月にSAIの子会社としてサムティ・ベトナム(SAMTY VIETNAM)をハノイ市に設立し、「ザ・サクラ」プロジェクトを管理すべく、工事監理、販売管理及び資金並びに契約書の管理を行っている。

　「ザ・スター」プロジェクトについても、S-VINを通じてS-ビン2・ベトナム・リアルエステート・トレーディング(S-VIN2 VIETNAM REAL ESTATE TRADING＝S-VIN2)の株式の90％を取得し、SAIと連携して同プロジェクトを管理する。

　なお、同プロジェクトの管理を目的として、2024年初旬を目途にサムティ・ベトナムのホーチミン事務所を開設する予定だ。

　業務提携及び株式譲渡契約締結日は12月25日、株式譲渡日とプロジェクト開始日は12月28日の予定となっている。