ベトナム国家銀行(中央銀行)取引所は11日、中央銀行の取引所に提示する自国通貨VNDの対USD為替レートを前日の1USD=2万2975VNDから225VND(0.98%)切り上げ、1USD=2万2750VNDとした。通貨VNDの切り上げは6月に続いて今年2回目。切り上げ幅としてはここ数年で最大だった。
このほか、中央銀行は購入方法を先渡取引からスポット取引(直物取引)に変更した。中央銀行はこれまで、毎日先渡取引の形で金融機関から外貨買い入れを行っていた。
なお、米財務省はこれに先立つ4月、バイデン政権で初となる最新の為替報告書を発表し、この中でベトナムを「為替操作国」のリストから除外した。
為替操作国の認定には、◇200億USD(約2兆2000億円)以上の対米貿易黒字、◇国内総生産(GDP)2%以上の経常黒字、◇1年のうち6か月以上にわたるGDP比2%以上の為替介入の3つの判定基準がある。