世界銀行(WB)は13日に発表したレポートの中で、ベトナムの2021年における国内総生産(GDP)成長率予想を、8月に発表した前回レポートの+4.8%から+2.0~2.5%へと▲2.3~2.8%pt下方修正した。
この背景には、統計総局(GSO)が発表した2021年7~9月のGDP成長率(推定値)が前年同期比▲6.17%と2000年以来およそ21年ぶりのマイナス成長となり、四半期として過去最大の落ち込み幅だったこと、また2021年1~9月期のGDP成長率(推定値)が前年同期比+1.42%と前年同期の+2.12%から減速したことがある。
ホーチミン市やハノイ市などが社会的隔離措置による制限を段階的に緩和していくことにより、10~12月に経済は回復に向かうものの、労働力の減少や工業・サービスにおけるバリューチェーンの混乱などのリスクが続くものと見込まれる。
WBは経済回復に向けてワクチン接種を継続するほか、需要をサポートするために当局が経常支出と開発投資支出の手続きを軽減し、労働者や世帯、企業向けの補助を強化することが必要だと指摘している。