国際通貨基金(IMF)は、ベトナムの2021年における国内総生産(GDP)成長率が+3.8%となり、東南アジア諸国連合(ASEAN)のマレーシア、タイ、フィリピン、インドネシアの4か国を上回るとの見通しを明らかにした。
マレーシア、タイ、フィリピン、インドネシアの2020年のGDP成長率はいずれもマイナスだったが、ベトナムは+2.9%でプラスを維持した。同4か国の2021年のGDP成長率は+3.5%未満の見込みで、中でもタイは+1.0%にとどまると予想されている。
IMFが発表した世界経済見通しに関する最新レポートによると、アジアの2021年のGDP成長率は+6.5%と予想され、このうちシンガポールが+6.0%、中国が+8.0%となる見通しだ。
IMFは、サプライチェーンの混乱と価格圧力により経済回復のスピードが弱まっていることを受け、世界経済の2021年の成長率予想を+6.0%から+5.9%へと下方修正した。一方、2022年の成長率予想は+4.9%で据え置いた。