グエン・チー・ズン計画投資相は、3日に開かれた政府の定例記者会見で、2024年1~3月期の成果を振り返り、年末までの経済成長シナリオを発表した。
ズン計画投資相によると、1~3月期の国内総生産(GDP)成長率(推定値)は前年同期比+5.66%で、2020~2023年の同期を上回り、目標値である+5.2~5.6%も上回った。
1~3月期のGDP成長率が高かった省・市として、◇東北部地方バクザン省:+14.2%、◇北中部地方タインホア省:+13.2%、◇南部メコンデルタ地方チャビン省:+13.9%、◇南中部沿岸地方カインホア省:+12.4%、◇東北部地方クアンニン省:+8.9%、◇北部紅河デルタ地方ハイフォン市:+9.3%、◇ホーチミン市:+6.5%、◇ハノイ市:+5.5%などが挙げられる。
同期の輸出額は前年同期比+17.0%増、輸入額は同+13.9%増となり、同期の貿易収支は80億8000万USD(約1兆2300億円)の黒字となった。
同期の海外直接投資(FDI)認可額(推定値)は前年同期比+13.4%増の61億7000万USD(約9400億円)、実行額(推定値)は同+7.1%増の約46億3000万USD(約7000億円)と順調に増加した。
計画投資省は1~3月期の成果を踏まえ、2024年のGDP成長率シナリオを以下の通り更新した。
<シナリオ1>
◇4~12月:+6.12%(◇4~6月:+5.85%、◇7~9月:+6.22%、◇10~12月:+6.28%)
◇2024年通年:+6.00%
<シナリオ2>
◇4~12月:+6.75%(◇4~6月:+6.32%、◇7~9月:+6.79%、◇10~12月:+7.08%)
◇2024年通年:+6.50%
計画投資省は、課題は残るものの、世界情勢と国内情勢が経済成長にとってより有利になる形で変化しているとした上で、成長率が比較的高い「シナリオ2」の実施を推奨し、目標達成に向けて、新たな財政金融支援政策の策定・実施を提案した。
ファム・ミン・チン首相は、GDP成長率目標+6.50%を含め、設定された今年の主要な経済社会発展目標を達成すべく、政府として努力していくこととした。