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中銀、公定レート許容変動幅の拡大を否定 ドル売り市場介入でドン安圧力軽減 完全無料ニュース

[2024/05/28 06:55 JST更新]


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 外国為替市場でベトナムドン安・米ドル高が進んでいることを受け、ベトナム国家銀行(中央銀行)のファム・チー・クアン金融政策局長は24日、中銀が今後も必要に応じてドル売りの市場介入を実施し、ドン安・ドル高の進行を緩和していく方針を明らかにした。

 この背景として、◇米国で高インフレが続いていることにより、米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げが当初予想より遅れるとの観測が強まっていること、◇地政学的な緊迫化により、米ドル買いの需要が高まっているのに対し、他の通貨の売り圧力が強まっていることなどが挙げられる。

 実際に米ドルの総合的な強さを表す「米ドル指数(DXY)」は年初から現在までに+5%上昇している。同期に通貨ドンは米ドルに対して▲5.0%下落。なお、周辺諸国の通貨の下落率は、◇中国人民元:▲2.0%、◇インドネシアルピア:▲3.9%、◇フィリピンペソ:▲4.8%、◇台湾ドル:▲5.1%、◇韓国ウォン:▲5.7%、◇タイバーツ:▲6.3%、◇日本円:▲10.9%となっている。

 クアン局長によると、中銀はドン安圧力を軽減すべく、短期証券の発行により市場から余剰なドン資金を吸収しているほか、4月19日からドン買い・米ドル売りの市場介入を実施しているという。同氏は、ベトナムの輸出が堅調であること、FRBが年末に利下げに踏み切るとの予想から、ドン安圧力は徐々に弱まっていくとの見方を示した。

 なお、中銀が公定レートの許容変動幅を現行の1日当たり±5.0%以内から拡大する可能性があるとの噂について同氏は、「市場安定化の目的に合致していない」とコメントして否定した。


  
  
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