米財務省は20日、報告書「米国の主要貿易相手国・地域のマクロ経済と為替政策(Macroeconomic and Foreign Exchange Policies of Major Trading Partners of the United States)」の最新版を公表した。
今回の報告書では、同省が2023年1月から12月までの4四半期における米国の貿易額の約78%を占めた主要貿易相手各国の政策を審査。同報告書では、ベトナムが為替操作の「監視対象国」に指定された。
ベトナムは前々回の報告書では為替操作の「監視対象国」から除外されていたが、昨年11月の前回報告書で「監視対象国」に再指定され、今回で2回連続の指定となった。
今回の報告書で「監視対象国」に指定されたのは、◇ベトナム、◇日本、◇中国、◇台湾、◇マレーシア、◇シンガポール、◇ドイツの7か国・地域。日本以外の6か国・地域は前回の報告書でも「監視対象国」に指定されていた。
なお、制裁の対象となる「為替操作国」認定はゼロだった。「為替操作国」の認定には、◇大幅な対米貿易黒字(年150億USD=約2兆4000億円以上)、◇国内総生産(GDP)比3.0%以上の経常黒字、◇持続的かつ一方的な為替介入の3つの判定基準があり、このうち2つに該当する国・地域は「監視対象国」に指定される。