計画投資省は、国会に上程する予定の報告書の中で、2024年の国内総生産(GDP)成長率目標を+6.8~7.0%とし、2025年の成長シナリオも発表した。
同省によると、9月上旬にベトナム北部を襲った台風3号(アジア名:ヤギ、日本では台風11号)および、これに伴う二次災害にかかわらず、ベトナムは2024年に指標15項目中14項目の目標を達成し、目標を達成できない唯一の指標は「国民1人当たりGDP」と見込まれる。
2024年の国民1人当たりGDPは4647USD(約67万円)となり、目標の4700~4730USD(約67万7000~68万1000円)を下回る見通し。
2025年の成長シナリオは以下の通り。
<世界の経済成長率が依然として低く、マクロ環境が多くのリスクに直面することを想定したシナリオ1>
◇GDP成長率:+6.5~7.0%
◇インフレ率:+4.0~4.5%
<主要経済国やベトナムの主要貿易・投資相手国が予想よりも上向きに成長し、工業生産、輸出、海外投資の誘致もより堅調となることを想定したシナリオ2>
◇GDP成長率:+7.0~7.5%
◇インフレ率:+4.5%
計画投資省は、シナリオで掲げた目標の達成に向けて、インフレ抑制や公共事業の投資金支払いの加速、外資誘致、半導体や人工知能(AI)などの先端産業分野への投資誘致などに関する対策を提案した。