ベトナムでファイナンス・テクノロジー(フィンテック=ITを活用した金融サービス)を手掛けるスタートアップ企業であるフィンハイ(Finhay)は、ビナ証券(Vina Securities)を買収した。フィンハイのギエム・スアン・フイ最高経営責任者(CEO)がこのほど、自身のフェイスブック(Facebook)ページで明らかにした。
実際には、この取引は昨年末に実施されたという。昨年12月中にすべての韓国株主がビナ証券から出資金を回収した一方、フィンハイがビナ証券株95.6%、フイ氏とブー・タイン・バン女史が合計で同4.4%を取得した。
2022年初めには、フイ氏がビナ証券の会長 兼 法的代表者に選任されている。さらに、ビナ証券は同時点でフィンハイを引受先として新株850万株を発行し、資本金を3586億VND(約20億3000万円)に引き上げた。
2022年2月23日時点のビナ証券の株主構成は、フィンハイが96.62%、バン女史が3.0%、フイ会長が0.38%となっている。
ビナ証券の2020年の親会社株主帰属利益は▲693億VND(約▲3億9000万円)の赤字に転落したが、2021年には赤字額が▲290億VND(約▲1億6400万円)へと縮小した。2021年末時点の累積赤字額は▲2630億VND(約▲15億円)となっている。
ビナ証券の2022年業績目標は、営業収益が870億VND(約4億9000万円)、税引前利益が600億VND(約3億4000万円)の黒字に転換する見通し。
<2008~2021年のビナ証券の業績>