東南部地方ドンナイ省で建設中のロンタイン国際空港(第1期)のサブプロジェクト3(旅客ターミナルなどの空港施設の建設)の投資主であるベトナム空港社[ACV](Airports Corporation Of Vietnam)は交通運輸省に対し、同サブプロジェクトの完成予定時期を従来の2025年末から2026年に延期するよう提案した。
この背景には、同サブプロジェクトに含まれる入札パッケージ「旅客ターミナルの設計・建設・設備設置」(パッケージ5.10)が2022年12月に取り消されたことがある。
キャンセルとなった入札パッケージ5.10は、契約額が35兆2330億VND(約2000億円)に上り、同空港案件の各パッケージの中で最も大きい。工期は2年9か月(33か月)の見込みだった。
しかし、応札したのは1つの企業連合体のみで、この企業連合体が提出した入札書類は求められる要件を十分に満たしていなかったため、入札が取り消されることになった。ACVは同パッケージの入札を改めて行っている。
こうした中、コンサルタント役は、パッケージ5.10の工期を36か月、試験運用期間を6か月(一部は工事と同時進行)とし、着工から開業までの所要期間を39か月とする形で工期を見直すよう提案した。
なお、同空港は2021年1月に着工した。第1期では、年間貨物処理能力120万t、年間旅客処理能力2500万人の旅客ターミナル、全長4000mの滑走路、誘導路、駐機場などを整備する。投資総額は109兆VND(約6200億円)の見込み。