チャン・ホン・ハー副首相はこのほど、南中部沿岸地方クアンガイ省のズンクアット製油所の改修・拡張計画を承認した。
同製油所は、商工省傘下のペトロベトナムグループ(PVN)の子会社ビンソン製油石化[BSR](Binh Son Refining & Petrochemical)が運営している。
計画によると、31兆2350億VND(約1800億円)を投じて、52haの用地で製油所の改修・拡張を行う。投資総額の40%は自己資本、60%は借入金で賄う。工期は37か月で、2028年1~3月期中に完成する予定。
これにより、1日当たりの処理能力は従来の14万8000バレルから17万1000バレルに引き上げられる見通し。製品は欧州の自動車排出ガス規制「ユーロ5(EURO5)」を満たす。
ズンクアット製油所は国内需要の35%に対応している。商工省傘下の国内市場局が2022年10月に発表したところによると、ベトナムの石油製品の年間需要量は2200万m3、このうち8割はズンクアット製油所とギーソン製油所(北中部地方タインホア省)の2か所からの供給によるもので、残る2割は輸入で賄っている。
ズンクアット製油所の改修・拡張により、国のエネルギー保障が高まるものと期待される。なお、東南部地方バリア・ブンタウ省に製油所を新設する計画もある。