電気設備の生産を手掛ける韓国系LSエレクトリック(LS Electric)はこのほど、東南部地方ビンズオン省人民委員会傘下の工業団地開発大手ベカメックスIDC[BCM](Becamex IDC)との間で、工業団地入居企業に対するスマートファクトリーソリューションの導入促進に関し、覚書(MOU)を締結した。
これによりベカメックスIDCは、スマートファクトリーに関するマーケティング活動を展開し、導入企業の開拓を行う。LSエレクトリックは工場の自動化に関する提案からシステム導入、運用まで、スマートファクトリー構築に関する全般的な作業を担う。2社は今後、ソリューション提供の範囲を、エネルギー貯蔵装置(ESS)の導入を含む再生可能エネルギー分野にも広げる計画だ。
ベトナムで同事業を展開する背景としてLSエレクトリックは「ベトナムの自動化市場が、2023年の約3兆7092億ウォン(約4000億円)から、2028年には約6兆1380億ウォン(約6700億円)へと成長すると予想される」ことを挙げている。
一方、ベカメックスIDCはベトナム国内外の企業誘致や持続可能な事業環境造成のため、製造業によるデジタルトランスフォーメーション(DX)を支援し、スマートファクトリーの造成を進めている。
LSエレクトリックのチョ・オクドン常務は「今回の協力は、ベトナムの製造業におけるDXと工業団地に入居する企業による『RE100』(事業活動に使う全電力を再生可能エネルギーで賄う国際的な取り組み)達成に役立つだろう」と述べている。