英系総合不動産サービス会社のサヴィルズ・ベトナム(Savills Vietnam)が先般発表したベトナム2大都市(ホーチミン市・ハノイ市)のオフィス市場に関するレポートによると、長引く新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響により、2021年における両都市のオフィス入居率は小幅に低下し、賃貸料も下落した。
レポートによると、ホーチミン市の2021年末時点におけるオフィス面積は、前年末比+5%増の約240万m2となっている。
入居率は前年比▲3%低下の90%へと小幅に低下したものの、新型コロナの影響下にあっても高水準を維持した。1m2当たりの月額賃貸料は同▲3%減の71万5000VND(約3600円)へと下落した。
ホーチミン市では2025年までにオフィス案件21件(合計55万m2)が新たに開業する予定。このうち郊外に開業するオフィス面積が新規面積全体の48%を占める見通し。
一方、ハノイ市の2021年末時点におけるオフィス面積は、前年末比+11%増の約220万m2となった。このうちBクラスのオフィスが約110万m2で、全体の50%を占めた。
新規案件により、まとまった面積が市場に供給されたことで、入居率は前年比▲5%低下の84%となった。また、1m2当たりの月額賃貸料は同▲2%減の48万5000VND(約2440円)へと下落した。
なお、ハノイ市では2025年までにオフィス案件22件(合計70万m2)が新たに開業する予定。このうちBクラスの面積が新規面積全体の54%を占める見通し。