不動産仲介大手CBリチャードエリス(CBRE)ベトナムが発表した2023年1~6月期におけるベトナムの工業団地不動産市場に関するレポートによると、同期の工業用地やレンタル工場・倉庫の入居率はいずれも好調に推移した。
工業用地の賃貸面積は、北部が前年同期比+60%増の386ha、南部が同+20%増の397haへと急増した。賃貸需要の増加に伴い、賃貸料も大幅に上昇し、北部で1m2あたり127USD(約1万7800円)、南部では同187USD(約2万6000円)となった。
北部と南部のレンタル工場・倉庫の供給面積の合計は90万m2で、うち北部が全体の60%を占めた。北部では電子機器メーカーの賃借需要が大きく増えた一方、南部では自動車製造やアパレル、包装など、テナントは多様だ。
CBREベトナムによると、将来的には工業用地の賃貸料が年平均+4~8%上昇すると予想されている。一方、今後12か月のレンタル工場・倉庫の賃貸料は+4%と若干上昇する見込み。また、テクノロジー、グリーンエネルギー、物流などの分野では、工業団地不動産の賃借需要が高まっている。