英スタンダードチャータード銀行(Standard Chartered Bank)はこのほど発表したベトナムマクロ経済に関する最新レポートの中で、2023年7~12月におけるベトナムの国内総生産(GDP)成長率が同年1~6月期の+3.7%から+7.0%に加速すると予想した。
同行エコノミストは、ベトナムの経済が引き続き安定した状態を維持し、政府が経済回復政策を実施していることで、ベトナムの中期的成長見通しは楽観的だとしており、観光客数の継続的な回復がサービス業の支えになるとの見方を示した。
また、同行はベトナムの2023通年におけるGDP成長率予想を前回レポートの+6.5%から+5.4%に引き下げた。この背景には、2023年1~6月期のベトナムのGDP成長率が減速していること、世界経済の展望が暗いことがある。
このほか、同行は2023年におけるベトナムのインフレ上昇率予想を+4.3%から+2.8%に引き下げ、ベトナム国家銀行(中央銀行)が2023年7~9月中に基準貸付利率(リファイナンスレート)を▲0.5%pt引き下げて年4.0%とする可能性があると予想。
同行は2023年末から2024年7~9月にかけて、通貨ドンの対米ドル為替レートが1USD=2万3400VNDになると見ている。