タイと韓国の銀行3行が、チェコ系消費者金融会社ホームクレジット(Home Credit)のベトナム事業の買収に向けて次の交渉に入っている。地元メディアが外電を引用して伝えた。
交渉に参加した3行は、タイのカシコン銀行(Kasikorn Bank=KBank)とSCBXの2行と、韓国のKB金融グループ(KB Financial Group=KBFG)傘下のKB国民銀行。取引額は7億USD(約1060億円)に達するとみられる。
これに先立ち、海外メディアはカシコン銀行がホームクレジット・ベトナム(Home Credit Vietnam)の買収に向けて交渉を進めていると報道していた。取引額は10億USD(約1500億円)の見通しだった。
ホームクレジットはヨーロッパでの投資を拡大中で、ベトナムを含むアジア事業の見直しを行っている。同社は今年初めに、インドネシアとフィリピンの事業を、株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG、東京都千代田区)傘下のタイ大手商業銀行アユタヤ銀行(Bank of Ayudhya)に売却した。
ホームクレジット・ベトナムは、2023年1~6月期の税引後利益が2110億VND(約13億円)、株主資本利益率(ROE)が3.22%だった。6月末時点の株主資本は年初比+3%増の6兆5710億VND(約406億円)、負債の部合計は同▲29%減の18兆2020億VND(約1120億円)、総資産は24兆7730億VND(約1530億円)となっている。