アジア開発銀行(ADB)は先般発表したレポートで、ベトナムの2020年における国内総生産(GDP)成長率予想を上方修正した。ADBはこれにさきだち発表した4月・6月・9月のレポートでベトナムの2020年のGDP成長率予想を3回連続で下方修正していた。
4~6月のGDP成長率は+0.36%、7~9月のGDP成長率は+2.62%で、いずれも同期の成長率としては直近10年間で最低となったものの、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響が続いているにもかかわらずベトナム経済は成長を維持しており、7~9月は4~6月と比べて成長率が大きく改善した。
ADBはベトナムのGDP実績や、ベトナムにとって重要な貿易相手国である中国の経済が上向いていることも踏まえて、ベトナムの2020年通年のGDP成長率予想を前回(9月のレポート)の+1.8%から+2.3%へと引き上げた。
新型コロナ収束に伴い2021年のベトナムのGDP成長率は+6.1%に改善すると予想される。なお、ベトナムとアジア各地の2020年および2021年のGDP成長率予想は以下の通り。