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バンカシュアランスの提携進む、生命保険利用率も上昇の見通し

2022/02/07 08:01 JST更新

 2021年に多くの商業銀行が保険会社との間でバンカシュアランス(銀行窓口での保険販売)に関する事業提携契約を締結した。

 2021年に締結されたバンカシュアランスに関する事業提携契約の一例として、以下が挙げられる。

ヴィエティンバンク[CTG](Vietinbank)とマニュライフ(Manulife)
ベトバンク[VBB](Vietbank)とハンファ生命ベトナム(Hanwha Life Vietnam)
マリタイムバンク[MSB](Maritime Bank)とプルデンシャル・ベトナム(Prudential Vietnam)

 これに先立つ2017年から2019年にかけての間には、以下を含めたバンカシュアランスに関する事業提携契約が相次いで締結された。

ベトコムバンク[VCB](Vietcombank)と香港系FWDグループ
サコムバンク[STB](Sacombank)と第一生命保険ベトナム
フオンドン銀行[OCB](Orient Commercial Bank)とゼネラリベトナム(Generali Vietnam)
テクコムバンク[TCB](Techcombank)とマニュライフ
VPバンク[VPB](VP Bank)とAIA
アジアコマーシャル銀行[ACB](Asia Commercial Bank)とサンライフ・ベトナム(Sun Life Vietnam)
ベトナム国際銀行[VIB](Vietnam International Bank)とプルデンシャル・ベトナム

 バンカシュアランスに関する事業提携契約の締結により、銀行は保険会社から多額のアップフロント料(契約一時金)を受け取ることになっている。

 SSI証券[SSI](SSI Securities)によると、2021年12月に締結されたCTGとマニュライフの取引における契約一時金は3億5000万USD(約400億円)に達すると推定される。また、ベトコムバンク証券(VCBS)によると、MSBとプルデンシャル・ベトナムの取引の契約一時金は3兆5000億VND(約177億円)と推定される。

 商業銀行は保険会社との事業提携により、契約一時金を得るだけでなく、預金者や融資先などの取引先向けの保険販売による安定した収入を計上できる。中でも、VIBがバンカシュアランスによる生命保険料収入で大きなシェアを握っており、保険販売が常に同行の税引前利益の約2割に寄与している。

 なお、BIDVメットライフ(BIDV MetLife)によると、ベトナムにおける生命保険利用率は11%程度と低い水準に留まっているが、銀行との事業提携などにより、この割合は2025年までに15%に上昇する見通しだ。

  
  

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