ベトナム国内における金地金(ゴールド)価格は2021年中旬から上昇の一途を辿り、過去最高値を更新している。
これにより、国内と海外における金地金の価格差は1テール(37.8g)当たり1100万VND(約5万5600円)以上に拡大している。
23日午後に金地金大手のサイゴンジュエリー(Saigon Jewelry=SJC)が提示したSJCブランドの1テール当たりの金価格は、◇買い値:6325万VND(約31万9400万円)、◇売り値:6385万VND(約32万2500円)となっている。
<SJCブランドの1テール当たりの金価格の推移>(単位:百万VND)
ベトナム国内で金価格が上昇を続けている背景には、カザフスタンやリビア、イランなど産油国の政治不安に加え、ロシアによるウクライナ侵攻の可能性が高まっていることがある。
これに関連し、世界の主要な金鉱山会社によって構成される非営利団体「ワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)」によると、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響が続いた2021年におけるベトナムのゴールド消費量(金地金、コイン、ジュエリー)は前年比+8.0%増の43tへと順調に伸び、東南アジアでトップに立っている。
ベトナム人は資産としてゴールドを好む傾向がある。最近行われたある調査では、回答者の72%が「ゴールドは安全な投資資産」だとし、「今後もゴールドへの投資を継続する」と回答した。