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  英ロイター通信(Reuters)によると、地場系コングロマリット(複合企業)ビングループ[VIC](Vingroup)傘下のビンファスト(VinFast)による米国での新規株式公開(IPO)が2023年に延期される可能性がある。

  これは、VICのファム・ニャット・ブオン会長が11日に明らかにしたもの。ビンファストは、2022年10～12月期に米国の株式市場に上場する計画で、IPOを成功させるべく、VICはビンファストの事業に注力し、意欲的な自動車販売目標を設定してきた。

  しかし、ブオン会長が語ったところによると、新型コロナの影響により中国国内の多くの都市がロックダウンされているため、中国からの部品調達が難航している。上海のチップ工場は操業停止を余儀なくされており、チップの供給が中断。他の部品の調達でも同様の問題が発生しているという。

  同氏は、「IPOは資金調達だけでなく、ビンファストのグローバルな立場を確立するためのマーケティング活動でもある」と語り、市場の不確実性を背景に、状況に合わせて必要な場合はIPOを来年に延期する可能性を示唆した。

  なお、VICの子会社でシンガポールに本社を置くビンファスト・シンガポール(VinFast Singapore)はこのほど、米国証券取引委員会(SEC)に対して米国でのIPOに向けた登録書類を送付した。認可取得後、市場の状況に応じてIPOを実施する予定。

  VICおよびブオン会長が所有するベトナム投資グループは、ビンファスト・シンガポールを通じてビンファスト株の99.9％を間接的に保有している。