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ベト株ニュース - ホーチミン証取

  
  

JICA、ビンズオン省廃棄物発電・処理事業に700万USD融資

2022/12/13 08:01 JST更新

 国際協力機構(JICA)は9日、東南部地方ビンズオン省が拠点の大手給水会社ビンズオン上下水道環境[BWE](Biwase)に対し、最大700万USD(約9億5900万円)を供与する融資契約を締結した。

 同融資は、2019年11月に日本政府が発表した「対ASEAN海外投融資イニシアティブ」に資するもので、アジア開発銀行(ADB)との協調融資により実施される。また、ADBの融資には、JICAが資金を拠出する「アジアインフラパートナーシップ信託基金(Leading Asia’s Private Infrastructure Fund=LEAP)」の資金600万USD(約8億2200万円)が活用される。

 ビンズオン省の1日当たりの一般廃棄物量はホーチミン市、ハノイ市に次ぐ2661tに上っている。同省では域内の廃棄物処理需要の増加を背景に、既往の廃棄物処理施設の増強が必要な状況にある。

 また、ウクライナ情勢を受けた肥料価格の高騰が続いており、安定的に肥料を農家に供給するニーズが高まっている。同事業では廃棄物を堆肥化するプラントを導入し、日量840tの廃棄物を堆肥化する設備投資を支援するとともに、日量200t規模の処理が可能な廃棄物発電焼却施設の建設に対して融資を行う。

 これにより、域内の都市環境改善及び循環型経済の実現に寄与することを目的としており、SDGs(持続可能な開発目標)ゴール7(エネルギー)、11(持続可能な都市)、12(持続可能な消費と生産)などに貢献する。さらに、堆肥化による廃棄物のリサイクルを通じて温暖化ガス排出削減が見込まれる。

 BWEは1975年の設立で、2016年に民営化した。ビンズオン省内で一般廃棄物処理を行っている唯一の廃棄物処理事業者で、JFEエンジニアリング株式会社(東京都千代田区)が3.87%の株式を保有している。

 同融資は海外投融資「ビンズオン省上水道拡張事業」(貸付契約2020年)に次いでBWEに対する2件目の海外投融資による融資契約となる。また、これまでに円借款「南部ビンズオン省水環境改善事業」(貸付契約2007年)、「南部ビンズオン省水環境改善事業(フェーズ2)」(貸付契約2012年)において、ビンズオン省での下水道の普及及び下水処理場能力の向上を支援しており、BWEは円借款実施機関としてこれらの事業を実施している。

 JICAはBWEのような長年のパートナーと築いた信頼関係に基づき、ベトナムの長期的な発展を今後も支援していく方針だ。

  
  

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