ファム・ミン・チン首相はこのほど、金融機関システム再編・不良債権処理を効率化すべく、「金融機関システム再編指導委員会」の設立を決定した。
同委員会は、チン首相が委員長、レ・ミン・カイ副首相が常務副委員長、グエン・ティ・ホン国家銀行(中央銀行)総裁が副委員長をそれぞれ務める。構成員はこのほか、財政省や商工省、公安省、建設省、計画投資省など、複数の機関の高級官僚が含まれる。
同委員会は、2021~2025年までの金融機関システム再編・不良債権処理計画に関する2022年6月8日付け首相決定第689号/QD-TTgで掲げられた目標の達成に向け、首相に政策決定を支援したり解決策や方針などを助言したりする役割を果たす。
同計画では、2025年までに財務状況の脆弱な金融機関の合併・買収(M&A)、不良債権処理、資本増強を推進し、金融機関の数、金融機関の相互株式持合いを削減することで、金融機関システムの着実かつ持続可能な成長を確保することを目指す。
中央銀行によると、2022年末における銀行業界全体の不良債権比率(オフバランスシート含まず)は1.9%となっている。
なお、上場を果たした、または未上場公開株取引市場(UPCoM)に店頭公開した商業銀行27行を見てみると、2022年末の平均不良債権比率は2021年末から+0.7%pt上昇している。