国際通貨基金(IMF)はこのほど、ベトナムの2023年における国内総生産(GDP)成長率予想を4月の予想値である+5.8%から+4.7%へと引き下げた。
IMFがベトナムのGDP成長率予想を引き下げた理由としては、世界の金利が急上昇したことを背景とし、2022年通年で為替レートへの圧力が高まったこと、2022年末から国際市場の需要が低迷していることで、1~5月期の輸出額が前年同期比▲12%減となったことなどが挙げられる。
IMFは輸出が回復して国内政策が緩和されれば、今年下半期に経済が回復すると見込んでいる。インフレ率については引き続き抑制されると予想。
IMFはベトナムに対し、不動産市場の再構築、社債市場の健全な発展の促進、ビジネス環境の改善、重要インフラの改修、教育投資などに向けた改革を加速するよう推奨している。
統計総局(GSO)の発表によると、2023年1~6月期のGDP成長率(推定値)は前年同期比+3.72%で、前年同期から減速した。4~6月で見ても、GDP成長率は前年同期比+4.14%で、前年同期から減速。経済成長の主な原動力である製造業、輸出、サービスは外的要因などから、まだ完全には回復していない。