東南部地方ドンナイ省で建設中のロンタイン国際空港(第1期)のサブプロジェクト3(旅客ターミナルなどの施設建設)の投資主であるベトナム空港社[ACV](Airports Corporation Of Vietnam)は31日、同サブプロジェクトに含まれる「旅客ターミナルの設計・建設・設備設置」(パッケージ5.10)と「滑走路・誘導路・駐機場」(パッケージ4.6)を着工した。
同2パッケージは、ロンタイン国際空港(第1期)の最も重要な項目をカバーするもの。パッケージ「旅客ターミナルの設計・建設・設備設置」の投資額は35兆VND(約2100億円)、工期は39か月。請負業者は、トルコのICISTAS Industry and Trade Construction Group(ICISTAS)が率いる計10社で構成されたコンソーシアム「Vietur」。
ICISTASは、アラブ首長国連邦(UAE)やロシアにおいて港湾、空港、エネルギー分野などの大規模インフラプロジェクトの実施で豊富な経験を有する。コンソーシアムには、◇コテコンズ建設[CTD](Coteccons)のグエン・バー・ズオン元会長が手掛けるエコシステム事業に属するニューテコンズ(Newtecons)、リコンズ建設投資(リコンズ=Ricons)、SOL E&C、◇第1建設[CC1](Construction Corporation No 1)、◇ビナコネックス[VCG](Vinaconex)、◇フックフン建設[PHC](Phuc Hung Holdings Construction)などが含まれている。
一方、パッケージ「滑走路・誘導路・駐機場」の投資額は7兆3000億VND(約440億円)、工期は700日間。
第1期では、年間貨物処理能力120万t、年間旅客処理能力2500万人の旅客ターミナル、全長4000mの滑走路、誘導路、駐機場などを整備する。投資総額は109兆VND(約6600億円)の見込み。
政府は建国80周年を迎える2025年9月2日に、ロンタイン国際空港からの初便の離陸を目指している。
なお、ロンタイン国際空港と同時に、ホーチミン市タンソンニャット国際空港では第3旅客ターミナル(T3)・第12パッケージ(T3建設・設備設置)が着工された。パッケージの契約額は9兆0340億VND(約540億円)で、工期は600日間の見込み。
2空港での工事の着工式は現場とオンラインでファム・ミン・チン首相の立会いのもと行われた。