建設省が先般発表した報告によると、不動産市場の低迷を受け、2023年における不動産分野の新規設立企業の数は4725社に留まり、前年比▲45.0%減と急減した。
一方、解散した企業数は同+7.7%増の1286社に増加し、一時休業した企業数は同+47.4%増の3705社に急増した。
同年に不動産会社が直面した課題として、◇不動産開発における煩雑な手続きにより、案件の進捗に遅れが生じたこと、◇管轄機関や地方自治体間の調整メカニズムが不適切であること、◇不動産開発向けの融資獲得が困難だったことなどが挙げられる。
こうした中、多くの不動産会社が人員削減を余儀なくされた。
中でも、ダットサイングループ[DXG](Dat Xanh Group)は人員を大幅に削減し、2023年9月末時点の従業員数は2484人となり、前年同時点比▲4480人(▲64.3%)減少した。
また、ビンホームズ[VHM](Vinhomes)の従業員数は同▲1860人減の9030人に減少した。ノバランド不動産投資グループ[NVL](Novaland Group)も同▲749人減の1089人となり、直近7年間で最少となっている。
なお、ベトナム不動産仲介協会(VARS)が2023年12月に発表した調査報告によると、同時点における不動産仲介業者の数はピーク時の約30万人から約10万人まで急減したと推定される。
<不動産大手の2015年9月末~2023年9月末における従業員数の推移>(単位:人)