カーボンクレジット創出販売や農業、環境などの事業を手掛けるGreen Carbon株式会社(東京都港区)はこのほど、農業総合サービス国内大手ロックチョイグループ[LTG](Loc Troi Group)、スマート農業技術を有するダイタイン(Dai Thanh、北部紅河デルタ地方バクニン省)の地場2社と連携し、南部メコンデルタ地方アンザン省で約20万haの水田プロジェクトを推進する覚書(MOU)を締結した。
Green Carbonは、東南アジアを中心に自然由来のカーボンクレジット創出に取り組んでおり、水田や牛のゲップ削減、バイオ炭プロジェクトなど、農業由来のカーボンクレジット創出を幅広く展開している。中でもベトナムでは水田プロジェクトをメインとしている。
プロジェクトの第一段階(実証実験)として、アンザン省の約110haの水田で間断灌漑(AWD)を導入し、カーボンクレジット創出の効果検証と影響評価を実施する。
南部メコンデルタ地方はベトナム政府が主導する100万haの水田プロジェクトの対象地域で、今回の取り組みはベトナム政府の政策とも合致しており、プロジェクトを展開することで、二国間クレジット制度(JCM)プロジェクトの組成も目指す。
ロックチョイは、ベトナムの契約農家への水田プロジェクトの参加要請とスタッフによるプロジェクトの管理を行う。ダイタインは土壌のスマート農業技術を活用し、農家へのAWD導入を支援する。Green Carbonは、すでにMOUを締結している南部メコンデルタ地方カントー市のカントー大学と連携し、水田で排出されるメタンガスの計測、必要データの収集、カーボンクレジットの発行、販売を担う。