ニャットナムグループ(Nhat Nam Group)の会長 兼 社長で、第1.01ソンダ建設[SJC](Song Da 1.01)の会長 兼 社長でもあるブー・ティ・トゥイ容疑者(女・40歳)が詐欺・資産横領容疑で逮捕されたことに関連し、地場PVコムバンク(PVcomBank)はこのほど、同容疑者が複数の案件について虚偽の情報を流していたと明らかにした。この中には、ハノイ市ハドン区バンフック街区に建設中のマンション「トーキョー・タワー(Tokyo Tower)」も含まれる。
51階建ての「トーキョー・タワー」はSJCが投資主を務めている。SJCは建設に向けて2014年にPVコムバンクから資金を借り入れていたが、その後、債務不履行となったため、同行は2018年、躯体工事までが完了した同マンションを差し押さえた。
PVコムバンクによると、SJCのブー・テ ィ・トゥイ会長 兼 社長が、債権者である同行の同意を得ずに「トーキョー・タワー」の住宅を販売して資金作りをしようとしたという。ハノイ市警察は、トゥイ容疑者を詐欺の疑いで逮捕し、捜査を進めている。
同行は2021年にSJCを提訴し、同市ハドン区人民裁判所が書類を受理して裁判手続きを行っている。裁判を待っている間、SJC前会長のタ・バン・チュン氏とその関係者が2022年に、トゥイ容疑者とその関係者にSJC株を譲渡し、トゥイ容疑者がSJCの経営支配権を掌握していた。
なお、トゥイ容疑者が逮捕される直前、同容疑者とその関係者はSJC株のほぼ全てを売却している。