ベトナムを代表する情報技術(IT)最大手FPT情報通信[FPT](FPT Corporation)傘下のFPTソフトウェア(FPT Software)は、中国のアント・デジタル・テクノロジーズ(Ant Digital Technologies)との間で、金融分野のテクノロジーソリューションの事業提携に関する覚書(MOU)を締結した。
アント・デジタル・テクノロジーズは、中国の電子商取引(eコマース=EC)最大手の阿里巴巴集団(アリババ・グループ、Alibaba Group)の金融部門であるアント・グループ(Ant Group)の傘下で、デジタル事業を手掛けている。
ベトナムのIT企業がアント・デジタル・テクノロジーズと事業提携するのはこれが初めて。
覚書によると、FPTソフトウェアは、金融企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)の実行を支援するワンストップのスマートな研究開発(R&D)プラットフォーム「SOFAStack」や、人工知能(AI)を活用したオンライン本人確認サービス(eKYC)「ZOLOZ」など、アント・デジタル・テクノロジーズの技術を自社開発の商品・サービスに導入する。
両社はまた、東南アジアでの本人確認セキュリティやディープフェイク対策、脱炭素のためのソリューションの開発などでも協力の拡大を検討する。
なお、FPTソフトウェアはこの事業提携を通じて、地域におけるアント・デジタル・テクノロジーズの独立系ソフトウェアベンダー(ISV)になることを目指す。